WDAI上高地ミートアップ研修報告

2026 年 7 月 4 日から 5 日にかけて、WDAI は標高約1,500m に位置する長野県上高地にて、「上高地ミートアップ研修」を実施しました。宿泊先には、河童橋のすぐそばに立つ「上高地ホテル白樺荘」を利用しました。
参加者は、歴代会長を務められ、現在は相談役としてWDAI を支えてくださっている柳井智恵先生、立川敬子先生、渥美美穂子先生に加え、菊池里江先生にもご参加いただきました。
『 朝露の森から、徳沢へ』
今回のメインイベントは、ホテルから奥上高地・徳沢までを往復する約14km のトレッキングです。無事に歩き通せるか一抹の不安もありましたが、ガイドさんの朗らかな声に背中を押され、早朝の森へと足を踏み入れました。
河童橋から 5 分ほど歩いた清水川は透明度が素晴らしく、約 6℃のひんやりと澄んだ川に手を浸すと、涼やかさが一段と増しました。泳ぐ魚の模様まではっきり見えるほどの透明度ですが、ガイドさんいわく、かつて減少したイワナを補うために放流されたブラウントラウトとの交雑個体が、今では見られるのだとか。美しい流れには、上高地の自然がたどってきた変遷の歴史が刻まれていました。
往路は梓川の左岸。エメラルドグリーンの流れを横に、小梨平キャンプ場を抜けていきます。数年前に熊が出たこの一帯では、対策として笹が刈り取られていました。山道に入るとフキが群生し、葉のふちには葉脈を伝った朝露が並んで光る、朝ならではの光景がありました。
森の奥では、樹齢 150 年ともいわれる大木に白いツルアサイが絡み、オレンジ色のユリが目を引きます。足元に見けたのは、雨に濡れると花びらが透明になることで有名なサンカヨウの実。熟すと甘酸っぱいそうですが、採取禁止なので、味わえるのはサルたちだけです。明神へ向かう途中の大きな岩場には風穴があり、促されるまま岩の隙間に手を入れると、冷たい空気が吹き出してきて、しばしその風を楽しみました。約 7km 歩いて徳沢に着くと、森を抜けて一気に視界が開け、色とりどりのテントが並んでいました。ガイドさんとはここでお別れ。徳澤園の山菜そばで昼食をとり、復路は熊ベルを鳴らしながら、私たちだけで白樺荘を目指します。
『 明神池へ、そして森の猿たち』
帰りに立ち寄ったのは穂髙神社奥宮です。参拝の行列にしばらく並んでから、明神池へ。日本庭園のような二之池には立ち枯れの木が静かに立ち、パワースポットといわれるのも納得の神秘的な景色でした。ここからは梓川の右岸に渡り、河童橋方面へ。ホテルまで残り 15 分ほどの散策路にさしかかり、疲労を感じ始めていたころ、ニホンザルの群れに出会い、一気に気分が上がりました。ずいぶん人に慣れている様子で、木々の間には子を連れた親子の姿もありました。そして白樺荘に帰着。往復約 14km、全員で歩き切りました。この達成感は格別です。
『 信州の食とワインを囲む夜』
夜は白樺荘でフレンチコースです。柔らかな信州牛に、信州サーモン。長野の食材を生かした料理に合わせたのは、山形村の赤ワインと、「善光寺ブドウ」とも呼ばれる竜眼から造られた酸味の爽やかな白ワイン。信州の滋味を存分に味わいました。
締めのデザートは、穂高連峰を思わせる白いモンブラン。中のアイスクリームのひんやりした口当たりが、上高地の澄んだ空気と見事にマッチしていました。食卓では、女性歯科医師としてのキャリア継続や働き方をめぐる話題提供がありました。世代も所属も異なるメンバーが、それぞれの経験を持ち寄って語り合う。こうした時間こそが、この会ならではの醍醐味なのかもしれません。
『湯河原で提示した症例、その後』
山口からは、前回の湯河原研修で提示したインプラント周囲炎症例について、抗生物質(ミノサイクリン塩酸塩)を適用した治療後の経過と現在の状態が報告されました。一度提示した症例を、その後まで追って共有できる。これも継続して集まる WDAI だからこそです。
『大正池を眺め、帰路へ』
翌朝はチェックアウトを済ませ、松本駅へと向かいました。道中、ドライバーさんのご厚意で大正池やダムにも立ち寄り、穂高連峰の姿をもう一度目に焼き付けました。松本駅からは特急あずさに乗って新宿へと向かい、ここで解散、無事に研修を締めくくることができました。
14km を歩き通した達成感、豊かな自然、信州ならではの食、そして世代を越えた交流。そのいずれもが、定例会とは異なる環境だからこそ味わえたものでした。上高地は、心からおすすめできる場所です。機会があれば、ぜひ一度足を運んでみてください。
WDAI では今後も、体を動かしながら親睦を深められる企画を計画してまいります。次回の企画も、どうぞご期待いただければ幸いです。





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