WDAI コラム No,2
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予防⻭科に求められるインプラント治療 :⼈⽣ 100年時代を⾒据えた新たなアプローチ
WDAI理事 小森由子 (こもり歯科,京都開業)
2026 年 4 ⽉ 12 ⽇、WDAI 第 19 回定例会にて、「予防⻭科に求められるインプラント治療」と題した講演を⾏いました 。⼈⽣ 100 年時代を迎え、⻭科治療には単なる⽋損補綴にとどまらない、⻑期的な視点での「予防的アプローチ」が求められています 。
予防⻭科におけるインプラントの役割
現代の予防⻭科では「客観性」「予⾒性」「快適性」の 3 つのニーズが重視されています 。唾液検査や⼝腔内スキャンによる現状把握(客観性)に基づき、10 年後も⾃分の⻭で⾷事ができるよう現状を把握(予⾒性)し、完全個室などのリラックスできる環境(快適性)でメインテナンスを提供することが不可⽋です 。
⼀⽅で、永久⻭の抜⻭原因の約 18%を占める「⻭の破折」などは避けられない場合もあります 。ここで重要になるのが、抜⻭後の⾻吸収を最⼩限に抑える「リッジプリザベーション(⻭槽頂保存術)」という考え⽅です 。
「守る」ための低侵襲治療
抜⻭後、何もしない⾃然治癒では約 48%のケースで将来的な⾻造成が必要になりますが、リッジプリザベーションを⾏うことでその必要性を約 11.5%まで低減できます 。これは「失ってから取り戻す⼤変な⼿術」を「失わないように守る⼿軽な処置」へと変える、洗練された予防的選択肢です 。
また、現代のインプラント治療は、デジタルガイドの活⽤や吸収性材料の選択により、最⼩限の剥離で済む「低侵襲(Minimal Intervention)」なものへと進化しています 。
⻑期的な QOL の維持に向けて
インプラント埋⼊後も、⻭ぎしりや⾷いしばりによる上部構造の摩耗や、咬合⾼径の低下といったリスクへの対策が⽋かせません 。必要に応じてナイトガードを装着するなど、装着後の 5 年、10 年、そして 20 年先を⾒据えた管理が、健康寿命の延伸に直結します 。
⼈⽣ 100 年時代に対応するには、⻭科医院内での完結だけでなく、地域や他職種と「連携のとれる診療体制」を構築し、適切な情報提供を継続していくことが、これからのインプラント治療のスタンダードとなるでしょう 。
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